OH!ドラゴンズ

地酒と吟醸酒

2016/09/27 (火) 10:13
 四、五十年前は料理屋なら銚子と盃、居酒屋ならチロリのコップ酒。夏、冬関係なく燗酒が当たり前だった。最近はお座敷でも必ず「冷酒ですか? 燗酒にしますか?」と聞かれる。居酒屋は地方銘柄をそろえ、冷やが当たり前。「燗酒ある?」と聞くと「ええっ、燗するんですか!」と聞き返される始末。
 昔風の縄のれんが町から消え、大型の大衆居酒屋ばかりになった。大手の酒は置かず、珍しい地方銘柄の吟醸酒をそろえ、冷やのコップ酒が流行、吟醸酒が大手を振る。吟醸酒は60%以下に精米した白米を 低温発酵させる。かつては品評会用で、出品が終わると特一級に混ぜて出荷していた。単独で世に出すと「何これ、薬臭い」と悪評だった。
 知事賞をとった西三河の酒がさわやかな香気で、品が良く素晴らしかったので、特一級に混ぜるのがもったいないと思った。金山の熱心な小売屋さんに「単独で使ってみる?」と持ち掛けると、売り方が上手だったのか固定客がついた。これに味をしめ、各部門トップ級の酒を単独でビン詰めにしていろいろ限定品で扱ってもらった。
 ビールが全盛期に入った頃で、居酒屋も低温管理するようになって苦労なしで冷酒が扱え、専門店もできて吟醸ブームが定着した。今夜はやはり吟醸酒の冷やか。=最終回=