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遺言を作るメリット

2018/01/30 (火) 14:21
遺言を作るメリット
 自分の死後、財産を誰に渡すか事前に決めておく時に作成するのが遺言。生きている間に財産をどう使うかは自由なのと同じように、財産を渡す相手を自由に決めることができます。
 
身内以外にも引き継げる
 遺言を残していなければ、財産は親族などの法定相続人が相続し、それ以外の人は引き継げません。
 遺言があれば、原則として決めた相手に財産を引き継ぐことができます。例えば、内縁の妻、いとこ、世話をしてくれた知人、入所していた施設運営法人や慈善団体にも財産を遺贈できます。
 
面倒な協議を避けられる
 法定相続人が複数の場合、遺言がないと、相続人が遺産分割協議で誰が何を相続するか決めなければいけません。
 例えば子のいない夫婦で夫が死亡すると、血縁のない妻が一人で、夫の両親や兄弟と生々しい遺産分けの協議をしなければなりません。相続人の中に認知症などで判断力がない人や行方不明の人がいると話し合いをするのに、家庭裁判所に申し立てをし、成年後見人や不在者財産管理人を選任しなければなりません。相続人が遠方にいても全員参加で遺産分割協議をしなければなりません。
 話し合いをするうちに相続争いに発展することも多くあります。遺言で引き継ぎ先を決めておけば、面倒な協議をする必要がなくなります。
 
遺産承継が円滑にできる
 遺言を残せば、遺産相続協議書を作成する必要もなく、内容に従って不動産登記名義を変更したり、預金口座解約もできます。
 海外に住み日本に住民票がないと、印鑑登録証明書を発行できません。印鑑登録証明書がないと遺産相続手続きができません。居住地の領事館でサイン証明などの手続きが必要ですが、遺言があれば手間のかかる手続きが不要。こうしたメリットの多い遺言の作成を検討してみてください。
 

竹内 裕詞(たけうち・ゆうじ)

生まれ。名古屋大学卒業。日本相続学会理事。さくら総合法律事務所代表弁護士。相続・遺言・家族信託に関する講演を多数開催。