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手軽に作成できる自筆証書遺言

2018/02/23 (金) 13:42
手軽に作成できる自筆証書遺言
 法律上有効な遺言を作成するには、民法のルールに従う必要があり、いくつもの方式が定められています。通常利用されるのは自筆証書遺言と公正証書遺言。今回は自筆証書遺言について説明します。
 自筆証書遺言は、全文と日付、自分の氏名を自筆し、印を押して有効になります。手間も費用もかけずに手軽に作成できます。
 
無効にならないように
 遺言が無効になるのは、例えば押印がなかったり、「吉日」など特定できない日付が記載されていたり、全文自筆でなかったり(一部ワープロ作成や代筆など)すると要件を満たさずに無効になってしまいます。
 また、内容を加えたり、削除・変更する際は、本人が変更した場所を指示して変更した旨を付記して署名し、変更場所に押印しなければ変更が認められません。例えば欄外に「1行目に『太郎』と書いてあるのを『二郎』と訂正した」と付記して署名、本文の「太郎」の部分に押印する必要があります。書き損じないように慎重に書いてください。
 
公正証書も検討
 実現したいことが多いと、遺言は長くなってしまいます。そうなると自筆で記載するのは大変。また、紛失したり、汚損して執行できなくなる場合もあります。自筆証書遺言を執行するには家庭裁判所で検認の手続をする必要もあります。法律家が作成し、公証人役場に長期間保存・保管される公正証書遺言なら自書する必要もなく、紛失や汚損の恐れもなく、検認の手続も不要です。
 自筆証書遺言の内容が不明確なため要望通りにならなかったり、相続人同士が揉めたりすることもあります。こうしたトラブル回避のために、遺言作成に精通した弁護士や司法書士、行政書士など専門家に遺言の内容を相談することをお勧めします。
 
 

竹内 裕詞(たけうち・ゆうじ)
 1966年生まれ。名古屋大学卒業。日本相続学会理事。さくら総合法律事務所代表弁護士。相続・遺言・家族信託に関する講演を多数開催。