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家族信託のメリット

2018/07/23 (月) 10:14
家族信託のメリット
 自身の判断力がなくなった後の財産の管理には後見制度を、自分の死後の遺産の承継には遺言を利用するのが一般的です。しかし、後見制度や遺言では実現できない財産の管理や承継を実現する仕組みとして、最近は「家族信託」が注目されています。
 
家族信託の仕組み
 信託とは「財産をもっている人(委託者)が、自分が信頼する人(受託者)に財産を託して管理処分してもらい、指定した人(受益者)に利益を渡す仕組み」です。家族の財産を管理承継するための信託を家族信託と呼んでいます。
 
 
家族信託の活用例
 家族信託を利用する一例を紹介します。
 Aさんは、賃貸アパート等の収益物件や金融資産を持っています。必要に応じてアパートを建て替えたり、売却して相続税の支払いに備えたり、リスクのある投資をしたい考えです。Aさんが認知症などで判断力を失う場合に備えて、判断力のあるうちにAさんが委託者となってBさんに信託をするという方法が考えられます。
 家族信託とするなら、息子さんなど親族を受託者Bにして財産を信託し、Aさん自身を受益者にすれば、Aさんが判断力を失った後も、Bさんがリスクを取って資産を運用することも、相続対策のために不動産の処分することも可能です。
 
 
受託者の監督依頼も可
 信託では、信託で定められた目的に従って受託者が財産を管理するので、後見制度では認められない積極的な財産管理や処分が可能となります。
 さらに心配であれば、弁護士などの専門家を信託監督人や受益者代理人に選任しましょう。受託者を監督し、受益者の権利を守ることができるので安心です。
 

竹内 裕詞(たけうち・ゆうじ)
 1966年生まれ。名古屋大学卒業。日本相続学会理事。さくら総合法律事務所代表弁護士。相続・遺言・家族信託に関する講演を多数開催。