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名義預金とは

2018/11/25 (日) 11:17
名義預金とは
税務調査の事例から
 夫が亡くなった際、妻の銀行口座に5千万円がありました。相続税の申告期限から約一年後に税務調査があり、調査官と妻の間で次のやり取りがありました。調査官「あなたは、実家から相続により財産をもらわれましたか?」妻「いいえ、実家からは何も相続していません」調査官「今まで、どなたからか財産を贈与してもらったことはありますか?」妻「いいえ、全くそんなことはありません」
調査官「あなたは、今までお仕事をされたことは?」妻「大学を卒業後、すぐに結婚したので、仕事に就いたことはありません」
 その後、調査官は、「あなたは相続でも、贈与でも財産をもらったことがなく、仕事も就いたこともないのに、なぜあなた名義の口座に5千万円があるのですか? これは、あなたが独断で長年ご主人の銀行口座からあなたの銀行口座に移されたものですね。つまり、この預金は実質ご主人のものという認識でよろしいですね」と問いかけました。妻は下を向きながら、「はい、そうです」と答えました。
 
名義預金は課税対象
 通常、配偶者の相続財産の額がその法定相続分相当額又は1億6千万円以下であれば、配偶者には相続税はかかりません。しかし、今回の妻名義の預金5千万円は、相続税の配偶者控除の対象外となり、相続税の本税、重加算税、延滞税等を納める必要があります。当初申告で財産計上し、配
偶者控除を行っていれば…。 形式的には亡くなった人(被相続人)の妻や子などの親族名義で預金をしているが、実質的には被相続人のもので、親族の名前を借りているにすぎない預金を「名義預金」といいます。相続税の課税対象ですから、そうならないよう生前に準備しておくことが必要です。
 

大宮 龍幸(おおみや・たつゆき)
 税理士・行政書士。1964年生まれ。1995年税理士法人アイビス(名古屋市中区ノリタケ栄ビル)の前身となる大宮会計事務所を開業。2009年相続手続サポートセンター設立。