ひとくち法話

第三回  今月の言葉 病とのおつきあい

2019/06/17 (月) 11:43
第三回  今月の言葉 病とのおつきあい
 日本は世界最高の長寿国だといわれています。しかし長寿なるが故に、複雑で多様な病に巡り合わねばなりません。病気にはかかりたくない、かかっても早く治りたいという気持ちは人の常ですが、医者だって治せない病は治してくれません。病は嫌だと逃げ回っていても、余計に悪くなる場合もあります。
 真宗の教えの重要なことの一つは、自分が凡夫であるとの自覚によって「自力無効」と目覚めることです。医者の施療活動も、栄養や保健管理なども一種の自力の働きです。自力の働きには限界のあることを自覚せねばなりません。
 ある名僧は次のように語られました。
 「病気は煩わさせてもらうもの。病気になったおかげで、娑婆が分かり、人間そのものが分かり、自分の弱さや醜さも分かるのです。そして他人様の親切さも分かるのです。病気は自分の凡夫性に気付く絶好の機会なのです」
 このように病とお付き合いをすれば病も軽くなり、病の苦も減るのではないでしょうか。