ひとくち法話

第十に回 今月の言葉 三悪徳

2020/03/25 (水) 16:30
第十に回 今月の言葉 三悪徳
 三悪道とは、自らのなした悪行の結果として死後にたどる苦しい迷いの世界で、地獄・餓鬼・畜生の三つの世界をいいます。
 七高僧の一人である源信大師の『往生要集』によると、まず地獄は悪業を積んだ者が種々の責め苦を受ける地下世界として無間地獄まで落ちる様子が述べられています。また餓鬼道は、生前に嫉妬深かったり、物惜しみやむさぼる行為をしたりした人間が死後赴く場所で、飲食物が与えられず飢えと渇きに苦しむ世界として語られています。畜生道は、人間に殺害され、お互いに殺傷し合う苦しみに満ちた動物の世界とされています。
 三悪道は、むさぼり、怒り、愚痴の三毒の煩悩に満ちた私たちの生き方を述べられたものであります。それなのに大師が「三悪道をはなれて人間に生まれたることをよろこぶべし」とされており、深い喜びを感ぜずにはおれません。それはお念仏を申せる命だからであります。